江差のシンボルとして多くの人々に愛されるかもめ島は、そのむかし弁天島とも呼ばれていました。島はその独特な形状から天然の港としての役割を果たし、にしん漁や北前船交易の絶好の舞台となりました。そう、江差の繁栄の歴史はこのかもめ島からはじまったと言っても過言ではないのです。江差港の安全と大漁を祈願し、島に感謝する祭。それが「かもめ島まつり」です。毎年7月に開催されるこの祭は、姥神大神宮渡御祭とはまた違う魅力がありますよ。
◎この人に聞きました。
大坂敏文(おおさかとしふみ)さん
以前に行われていた、かもめ島まつりの前夜祭「江差みなと 活!海鮮イカ刺し祭り」の企画発案者でもある。「新しいことをやるのは、ゆるくなかった(※北海道の方言で大変だったという意味)けど、みなさんに喜んでもらえてうれしいです」
聞き手:しげっち
(江差町公式キャラクター)
話好きだが今回は聞き役。幕末、
江差に実在したとんち名人。大酒
のみだが、甘いもの大好き。
大坂敏文さん
かもめ島まつりって、どんなことするんだべ?
江戸時代にはねがったど。
ライブあり、花火大会あり、炉端焼きあり、鼓笛パレードあり、北前船競漕大会あり、
クイズ大会あり、ヒーロー戦隊ショーあり、体験航海あり、公開ラジオ収録ありの盛りだくさんですが、
メインイベントは「瓶子岩の大しめ縄なえ・しめ飾り」です。
地元の若者漁師のふんどし姿も見ものだよな
むかしからふんどしですね。
地元の漁師さんたちがつくった大しめ縄を、同じく地元の若い漁師さんたちが、
船で瓶子岩の上に運んで飾る。大漁と安全を祈願して、江差に代々受け継がれている神事の一つです。
年に1回、新しいしめ縄をつけかえるんだよな。
瓶子岩は島の守り神的なものですからね。
全体的に大盛り上がりなかもめ島まつりですが、
「瓶子岩大しめ縄なえ・しめ飾り」は粛々と行われる儀式です。
かもめ島まつりは今年で何回目になるんだい?
平成28年で64回目です。回を重ねるごとにどんどん盛り上がってきて、
町外道外、東京からもたくさんの方がいらっしゃいます。各行事、町民あげてやってますから。
※令和3年で68回目となりました(新型コロナウィルスの影響で中止)
江差のみんな、なんせ祭に目がねえからな。
かもめ島まつりは、江差の魅力がぎゅうっとつまった祭りなんだな。
江差のもう一つのお祭。
姥神大神宮渡御祭の次に、お祭好きの江差の人々から愛されているお祭がこの「かもめ島まつり」。神事「瓶子岩大しめ縄なえ・しめ飾り」、「厳島神社宵宮祭」、さらに花火大会や島フェスと呼ばれるライブなど数え切れないほど盛りだくさんの内容です。
毎年7月の第1土曜日、日曜日に開催予定。ぜひお越しください。